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北條 喜一; 古野 茂実; 大津 仁*; 出井 数彦*; 笹嶋 尚彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research, 127-128, p.203 - 207, 1997/00
低速イオン照射にともなうTiC結晶の構造変化とその電子状態を電界放出型電子顕微鏡と透過電子エネルギー損失分光装置(EELS)を用いて観察・測定した。その結果、18Kにおける水素照射で非晶質相の形成を観察した。又、EELSによる測定からTiC結晶のプラズモン損失ピークが0.6eV低エネルギー側にシフトすることを初めて見い出した。この変化は重水素照射では観察・測定できなかった。又、非晶質相の再結晶化温度を測定した結果、約1173Kであることを明らかにした。
関口 広美*; 関口 哲弘; 田中 健一郎*
Photon Factory Activity Report, (13), P. 207, 1995/00
内殻励起によるギ酸多分子層吸着系から光刺激イオン脱離反応を調べた。脱離イオン種の検出・同定はパルス放射光を利用した飛行時間質量分析法により行った。KEK-PFのBL11Aからの単色軟X線を光源とし、種々の脱離イオン収量のC-K吸収端における励起エネルギー依存性を測定した。また、C-KVVオージェ電子収量測定を行い、光吸収断面種曲線を得、それらを比較した。その結果、Dのみが(C-D)共鳴励起で顕著に増加することがわかった。吸収ピーク極大はイオン種のそれより1.7eV高エネルギー側に位置する。イオン脱離が表面感度が高いこと、イオンピーク極大が単分子層のイオン及び吸収ピーク、気相吸収のピーク全てに一致していることから、この結果は最表面分子が孤立分子的であり、それがイオン脱離に観測されたためと結論した。この結果はまた、(C-D)軌道が強反結合性であることも要因の一つであると考えられる。